第2回 ガンジスカワイルカの音響観測 | すすめ! KDDI 研究所
2005年12月、ベンガル湾に面したインド、オリッサ州のガンジス川とは異なる水系であるブタバランガ川の上流で一頭のガンジスカワイルカが発見され、WWFインディアの研究者により保護され、下流のパンチャプトゥリ淵へと移された。
これまでインドでは、ガンジス川以外の水系でガンジスカワイルカの棲息が確認されたことはなく、この発見は棲息域に関する定説を塗り替る可能性のある大きな出来事といえる。 このイルカは、ガンジス川にいたのがベンガル湾へとくだり、ブタバランガ川へと溯ってきたのか、あるいはもともとブタバランガ川に棲息していたのかという論議で、現地マスコミは大いに盛り上がった。
鯨類観測工学チームの初めてのガンジスカワイルカの音響観測は、この一頭のガンジスカワイルカ(写真2)を対象として、2006年4月に実施した。
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[写真2] 保護されたガンジスカワイルカ
[写真3] 観測基地からパンチャプトゥリ淵を見る
観測基地の周り(写真3)には周辺村落から子供から大人まで多くの見物人が集まり、イルカが水面に浮上する度に人々の歓声が挙がる。地域住民のガンジスカワイルカへの関心の高さが伺えた。
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また、現地の新聞社が取材に来ており、地元の新聞に調査の様子が報道された(写真4)。 インドでは地域ごとにいろいろな言語が使われているそうで、観測に同行していたIITのBahl教授にも何か書いてあるかわからないとのことであった。
パンチャプトゥリ淵での観測では、ガンジスカワイルカの発する高い周波数帯のクリック音を世界で初めて録音することに成功した(写真5)。 また、取得したデータの解析結果から、これまで知られていなかったガンジスカワイルカの音響特性や特異な指向性そして水中行動などが明らかになってきた。
[写真4] 地元の新聞に記事が載る
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[写真5] 典型的なクリック波形
ガンジスカワイルカの発するクリック音には指向性があると推定されていたが、今回の観測結果を分析したところ、水平方向の指向性は12°、垂直方向の指向性は16°程度ということが分かってきた。
ガンジスカワイルカが、人が見ることができない濁った水中で、装置の周りを泳ぎ回り、装置をターゲットとして2m程度近くにまで接近を試みている水中行動を見て取れる(図2)。 これは、おそらく見慣れない装置に対して、興味を持って近づいている、と推定される。
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